オクトパスと香港MTRの話題 2016/02/03 2016/06/02 kazuya

香港の交通機関はもとより、マクドナルドやスタバ、ワトソンズといったチェーンの店舗にとどまらず個人商店、食堂でも使うことの出来るオクトパス(Octopus/八達通)。1997年の登場と、日本の交通系ICと比べると一足早いスタートながら利便性はかなり上のように思えます。

そのオクトパスに2013年はじめ、NFC搭載のスマートフォンアプリが登場。専用のSIMを入れればスマホがオクトパスになるという便利な機能が加わりました。
が…

当時はCSL(CSL,1010)のみ、その後、新世界通信改めSUNMobileが加わり2社3ブランドでが提供していましたが、いずれもポストペイユーザーが対象で、日本人が使うであろうプリペイドは対象外でした。
そんななか、2014年秋に登場したのが7-connectのプリペイドSIM、「八達通儲値通話卡」です。

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当初はSONY XPERIAブランドのみだった対応機種もサムスンやLG、HTCが加わって選択の範囲が拡がり、さらにプリペイドでも利用可能となれば買うしかない。
なんか香港行くたびにSIMが増えているような気もするけれど気にしない。気にしない。

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アプリ自体は専用SIMでなくとも動作し、NFC部分にタップすることで履歴確認などに活用できます。これまでは駅のチェッカーの小さな画面で確認し、記録するとしたら写真に撮るしかなかっただけに、いつでも確認できるのは非常に便利になったと感じられます。ただ、履歴の保持や出力機能が無いため、記録しておきたいときは画面のキャプチャをしておく必要があります。ここが改善されたら便利なんですけれどね…
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さて。ここに7-connectのSIMを挿し込むとどうなるか。
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もちろん、きちんと残額が表示されます。これは感動でした。
感動で思わず使いすぎちゃって残額がマイナスです。
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SIMカード自体は空港をはじめ各地のセブンイレブンにてHK$98で販売されており、300MB分のデータ通信と40ドル分のチャージが付いています。300MBを使い切ったら従量制になりますが、直ぐに3日2GBまでの定額コース、38ドルに申し込めば3泊4日くらいの旅行ならば追加チャージせずとも足りるのではないでしょうか。
そしてオクトパス部分は当初は0ドルなので自分でチャージする必要がありますが、オクトパスカードの利用経験者ならばたいてい陥るマイナスチャージ状態にすることも可能なのです。今回の場合、約30ドルのマイナスですが、このままSIMを放置してしまえば実質68ドルでSIMを購入した事になります。このSIMを購入したときはクレジットカードで購入しましたが、普段カードでチャージが出来ないオクトパス。間接的に30ドル分だけカードで購入した事になり、ちょっと得した気分です。(あくまで気分。)

ちなみに、日本で購入したドコモ版XperiaZ1をSIMロック解除して持ち込んだところ、オクトパスアプリ上では残額、履歴の表示が出来るものの、駅改札口や店舗の決済端末は反応しませんでした。日本のFelica対応端末では駄目なのか?と思っているですが、手許にあるのはドコモ版のZ1とSIMフリー版のZ5dualだけなので、どこに原因があるのかが判明しておりません…

 
さて。これまではチャージをするときはコンビニや窓口で行う必要があったのですが、標準サイズのカードに限り駅のリロードマシーン(増値機)を使うことが出来ました。カードを差し込むタイプのため、ミニサイズのカードやキーホルダー型、ましてはスマホでは入れることが出来ずにチャージできませんでした。
しかし2014年末に港島線が堅尼地城まで開通した際に新駅部分に導入された券売機ではこれが解消され、一つの券売機で発券とチャージが出来るようになっただけではなく、標準サイズカード以外にも対応できるようになりました。
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見た目もゴツゴツした従来の機械に比べるとスマート。
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タッチパネル部分と現金やカードの部分が独立しているのが珍しい形ですね。
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カードを立てかけてチャージが可能に。
これで窓口やコンビニに行かなくてもよくなりました。
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券売機としての機能もあります。
従来の駅名入りのマップをタッチする形式をそのまま、
スクリーンタイプにした感じで操作性を引き継いでいます。
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大きな画面で履歴の確認も出来ます。
「列印記録」をタッチすると履歴の印字も出来ますが、5ドル取られます。

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従来の履歴確認はこのようにチェッカーにかざしていたのですが、
新型は表示も大きくて格段に見やすくなりました。

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上下に2枚並んだスクリーン。上下ともにタッチパネルとなっているため…
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このように上下を入れ替えることも可能です。

現在延伸工事中の觀塘線が2016年半ば、新規建設中の南港島線が2016年後半に開業予定で、その後も2019年に沙中線、2021年に同二期線が開業しますから、従来の券売機もどこかのタイミングで新型に置き換わっていくのかもしれません。早めに記録しに行かないと…