台湾鉄路、予約アプリを使ってみた。 2015/09/24 2015/10/27 kazuya

台湾の旅行でお世話になることの多いTRAこと交通部台湾鉄路管理局の各路線。台湾西海岸の台北‐高雄の利用は最近すっかり新幹線になってしまいましたが、東海岸側の利用が多いここ数年、自強号増発も利用の高さやタロコ(太魯閣)号、プユマ(普悠瑪)号の増加に伴う座席未指定券こと無座切符の減少から切符の取りづらさが目立つようになり、特に週末になると台北‐花蓮間の列車は発売直後に完売してしまうときもあるほど。以前はパソコンの前に張り付いて、2週間前の午前1時と同時に予約をしたときもあったのですが、先日時刻検索に使おうとTRA公式のアプリ、「台鉄e訂通」をダウンロードしたところ、アプリ名の通り予約操作も行えることが判明。早速予約をしてみた次第。
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ちなみにPC版の予約サイトは中国語版は台湾の統一証号が必要で、日本語版では駅名がアルファベットで表示されるためとても見にくい。という難点がありました。ところがこのアプリを使えば日本語環境下でも設定画面から英語と中国語を切り替えられるため、中国語学習者にとってはとても使いやすい仕様になっています。

それでは、予約の手順を確認してみましょう。
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起動画面はいたってシンプル。予約は左上の「訂票興時刻査詢」から。
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往復(去回程)もしくは片道(単程)、利用区間、利用日時を入れ、利用したい列車種別を選んで右下の検索ボタンをタップ。指定席のみを検索する場合、列車の部分をタップして對號を選ぶと区間車や平快車を除いた検索結果がでます。
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列車ごとに所要時間、料金、始発終着駅が出るほか、自強号については列車タイプ(電車、客車、気動車)も表示されるため、親切な設計かと思いきや、柴聯自強号(気動車特急)と書かれつつアイコンが客車タイプ、なんていうバグもチラホラ…
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右上の「$」マークをタップすると、種別ごとの料金が表示されます。おとな/こどもの切り替えも出来るので何かのときに役立つかもしれません。
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列車欄の右側にあるお財布マークをタップすると予約画面へ移行します。予約は発車時刻の1時間前まで受け付けており、これはPC版と一緒ですね。身分証番号はパスポートの番号でエラー無く進むことが出来ます。事前に設定から情報登録をすることで、身分証欄の右側、アドレス帳マークから登録したパスポート番号を呼び出すことが出来、入力の手間を省くことが出来ます。
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予約が完了するとこのような画面に。片道で予約をスタートさせてもここから帰りの分の予約画面に進むことも出来ます。「付款」から支払い画面に進んだり、「我的車票」から他の予約の確認をすることも可能です。
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PC版と同様に、予約と決済は必ずしも一緒である必要は無く、期間内に駅やコンビニ、クレジットカードの決済をするまで予約を確保しておくことが出来ます。なお、自分でキャンセルせずに予約を放置した場合、自動で取り消しなにるようですが、3件以上予約が自動取り消しになった場合、一定期間(6ヶ月のようです)予約が出来なくなります。同様に未決済の予約が3件以上ある場合も追加の予約が出来ず、不要な予約をキャンセルするか、必要な切符を決済して購入済みにする必要があります。
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「未付款(未支払)」の列車欄をタップすると、カレンダーに登録、クレジット支払い、キャンセルの3項目が出てきます。カレンダーへの登録は決済期限や乗車の前に通知することが可能になっています。
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「已付款(支払済)」の列車欄をタップして出てくるのは、カレンダーに登録、予約詳細、支払取消、予約情報の削除の4項目。切符受取前に記録を消してしまうと、予約番号の確認が出来ず、券売機で切符の受取も出来なくなってしまうので注意が必要です。(窓口なら可能かも?)
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上画像の「車票明細」をタップして出てくるのは座席番号、支払合計額、決済カードなど。ここから事前に前後席か隣同士か確認が出来ます。もっとも、決済時に自分で座席を指定できたらいうこと無いのですが、事前に座席の確認が出来るので当日出てきた切符で一喜一憂といったことがなくなってよくなりました。台鉄流の座席番号に慣れたら上記の02-04-06の座席配置が隣同士と前列窓側の3席だと分かります。

このアプリは予約した列車の決済も行うことが出来ます。旅先でPCが無くとも席の確保が出来るというメリットが最大限に発揮できるのではないでしょうか。決済したらあとは乗車前に切符を受け取るだけ。非常に便利でした。
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未決済の予約欄をタップすると出てくる「信用卡付款(クレジットカード決済)」の項目をタップすると決済に関する同意画面が出てきます。軽く読み流して次へ進みましょう。
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まずは予約人数の内訳を、大人、子供、高齢者や介護者別に選択します。
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今回は全て大人。ちなみに高齢者割引は台湾住民のみ対象のようです。
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人数を選択して次に進もうとすると確認画面が出てきます。たとえば、4人分で予約して2人分しか選択されていない場合、残り2人分はキャンセルされますよ、という意味ですね。今回は未選択が0なので「確定」して先へ進みます。
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決済画面はクレジット会社のサイトにリンクする形式になっているようです。金額を確認し、カード番号、有効期限、セキュリティ番号を入れて「立即付款」をクリック。
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再び台鉄の画面に戻って「交易成功」が出れば決済完了。あとは乗車前に最寄の台鉄の駅で引き換えれば乗車可能。今回の引き換えは全て券売機でしたが、窓口でもパスポートと一緒に予約番号を伝えれば発券可能です。

これまでパソコン版のウェード式アルファベットで表記された外国人向けの予約サイトに辟易していた身としては中国語画面で予約が出来るという素晴らしい方法を見つけ、また使いたいと思っているのですが、あとはせめて、窓側/通路側の選択、欲をだせばシートマップからの選択が出来るととても便利になると思うのです。
そして、PC版の予約サイト、先ほど確認したら日本語版の駅名が漢字になっていたのですが、あれ?前からだったかな?と困惑してます(笑)

最後に余談となりますが、今回花蓮から台北へ向かう列車の予約を取ろうとして午前1時にスマホに噛り付いて居たのですが、発売開始から2分も経っていないのに何故か満席。前後のプユマも満席となっており、旅行会社で大量に押さえたのか?と疑問に思ったのですが、某新幹線の例を思い出して花蓮から一つ台東寄りの停車駅、寿豊からで予約してみるとあっさりオッケー。なるほど、花蓮から台北のような短区間(なの?)の乗客にはなるべく花蓮始発の列車や莒光号へ誘導するようにしているのかもしれません。
花蓮からだとNT$440だったのがNT$479と39ドル(約140円)増し。希望の列車に乗るための手数料だと考えればいいのですが、どうも損した感じが否めません。
もちろん、台東花蓮間を空気輸送にしたくない遠距離利用客の便を図りたい会社側の気持ちは分かるのですが、タロコやプユマなら2時間から2時間10分で走ってくれるのに、客車タイプの自強号は2時間30分から3時間、莒光号だと3時間半から4時間も掛かり、当然タロコやプユマに人気が集中するわけですが、それならば莒光号のスピードアップを図って3時間前後の所要時間として割安感をアピールするか、花蓮始発の自強号(特にプユマやタロコ)を増発して欲しいものです。