台湾の旅行でお世話になることの多いTRAこと交通部台湾鉄路管理局の各路線。台湾西海岸の台北‐高雄の利用は最近すっかり新幹線になってしまいましたが、東海岸側の利用が多いここ数年、自強号増発も利用の高さやタロコ(太魯閣)号、プユマ(普悠瑪)号の増加に伴う座席未指定券こと無座切符の減少から切符の取りづらさが目立つようになり、特に週末になると台北‐花蓮間の列車は発売直後に完売してしまうときもあるほど。以前はパソコンの前に張り付いて、2週間前の午前1時と同時に予約をしたときもあったのですが、先日時刻検索に使おうとTRA公式のアプリ、「台鉄e訂通」をダウンロードしたところ、アプリ名の通り予約操作も行えることが判明。早速予約をしてみた次第。
ちなみにPC版の予約サイトは中国語版は台湾の統一証号が必要で、日本語版では駅名がアルファベットで表示されるためとても見にくい。という難点がありました。ところがこのアプリを使えば日本語環境下でも設定画面から英語と中国語を切り替えられるため、中国語学習者にとってはとても使いやすい仕様になっています。
それでは、予約の手順を確認してみましょう。
起動画面はいたってシンプル。予約は左上の「訂票興時刻査詢」から。
往復(去回程)もしくは片道(単程)、利用区間、利用日時を入れ、利用したい列車種別を選んで右下の検索ボタンをタップ。指定席のみを検索する場合、列車の部分をタップして對號を選ぶと区間車や平快車を除いた検索結果がでます。
列車ごとに所要時間、料金、始発終着駅が出るほか、自強号については列車タイプ(電車、客車、気動車)も表示されるため、親切な設計かと思いきや、柴聯自強号(気動車特急)と書かれつつアイコンが客車タイプ、なんていうバグもチラホラ…
右上の「$」マークをタップすると、種別ごとの料金が表示されます。おとな/こどもの切り替えも出来るので何かのときに役立つかもしれません。
列車欄の右側にあるお財布マークをタップすると予約画面へ移行します。予約は発車時刻の1時間前まで受け付けており、これはPC版と一緒ですね。身分証番号はパスポートの番号でエラー無く進むことが出来ます。事前に設定から情報登録をすることで、身分証欄の右側、アドレス帳マークから登録したパスポート番号を呼び出すことが出来、入力の手間を省くことが出来ます。
予約が完了するとこのような画面に。片道で予約をスタートさせてもここから帰りの分の予約画面に進むことも出来ます。「付款」から支払い画面に進んだり、「我的車票」から他の予約の確認をすることも可能です。
PC版と同様に、予約と決済は必ずしも一緒である必要は無く、期間内に駅やコンビニ、クレジットカードの決済をするまで予約を確保しておくことが出来ます。なお、自分でキャンセルせずに予約を放置した場合、自動で取り消しなにるようですが、3件以上予約が自動取り消しになった場合、一定期間(6ヶ月のようです)予約が出来なくなります。同様に未決済の予約が3件以上ある場合も追加の予約が出来ず、不要な予約をキャンセルするか、必要な切符を決済して購入済みにする必要があります。
「未付款(未支払)」の列車欄をタップすると、カレンダーに登録、クレジット支払い、キャンセルの3項目が出てきます。カレンダーへの登録は決済期限や乗車の前に通知することが可能になっています。
「已付款(支払済)」の列車欄をタップして出てくるのは、カレンダーに登録、予約詳細、支払取消、予約情報の削除の4項目。切符受取前に記録を消してしまうと、予約番号の確認が出来ず、券売機で切符の受取も出来なくなってしまうので注意が必要です。(窓口なら可能かも?)
上画像の「車票明細」をタップして出てくるのは座席番号、支払合計額、決済カードなど。ここから事前に前後席か隣同士か確認が出来ます。もっとも、決済時に自分で座席を指定できたらいうこと無いのですが、事前に座席の確認が出来るので当日出てきた切符で一喜一憂といったことがなくなってよくなりました。台鉄流の座席番号に慣れたら上記の02-04-06の座席配置が隣同士と前列窓側の3席だと分かります。
このアプリは予約した列車の決済も行うことが出来ます。旅先でPCが無くとも席の確保が出来るというメリットが最大限に発揮できるのではないでしょうか。決済したらあとは乗車前に切符を受け取るだけ。非常に便利でした。
未決済の予約欄をタップすると出てくる「信用卡付款(クレジットカード決済)」の項目をタップすると決済に関する同意画面が出てきます。軽く読み流して次へ進みましょう。
まずは予約人数の内訳を、大人、子供、高齢者や介護者別に選択します。
今回は全て大人。ちなみに高齢者割引は台湾住民のみ対象のようです。
人数を選択して次に進もうとすると確認画面が出てきます。たとえば、4人分で予約して2人分しか選択されていない場合、残り2人分はキャンセルされますよ、という意味ですね。今回は未選択が0なので「確定」して先へ進みます。
決済画面はクレジット会社のサイトにリンクする形式になっているようです。金額を確認し、カード番号、有効期限、セキュリティ番号を入れて「立即付款」をクリック。
再び台鉄の画面に戻って「交易成功」が出れば決済完了。あとは乗車前に最寄の台鉄の駅で引き換えれば乗車可能。今回の引き換えは全て券売機でしたが、窓口でもパスポートと一緒に予約番号を伝えれば発券可能です。
これまでパソコン版のウェード式アルファベットで表記された外国人向けの予約サイトに辟易していた身としては中国語画面で予約が出来るという素晴らしい方法を見つけ、また使いたいと思っているのですが、あとはせめて、窓側/通路側の選択、欲をだせばシートマップからの選択が出来るととても便利になると思うのです。
そして、PC版の予約サイト、先ほど確認したら日本語版の駅名が漢字になっていたのですが、あれ?前からだったかな?と困惑してます(笑)
最後に余談となりますが、今回花蓮から台北へ向かう列車の予約を取ろうとして午前1時にスマホに噛り付いて居たのですが、発売開始から2分も経っていないのに何故か満席。前後のプユマも満席となっており、旅行会社で大量に押さえたのか?と疑問に思ったのですが、某新幹線の例を思い出して花蓮から一つ台東寄りの停車駅、寿豊からで予約してみるとあっさりオッケー。なるほど、花蓮から台北のような短区間(なの?)の乗客にはなるべく花蓮始発の列車や莒光号へ誘導するようにしているのかもしれません。
花蓮からだとNT$440だったのがNT$479と39ドル(約140円)増し。希望の列車に乗るための手数料だと考えればいいのですが、どうも損した感じが否めません。
もちろん、台東花蓮間を空気輸送にしたくない遠距離利用客の便を図りたい会社側の気持ちは分かるのですが、タロコやプユマなら2時間から2時間10分で走ってくれるのに、客車タイプの自強号は2時間30分から3時間、莒光号だと3時間半から4時間も掛かり、当然タロコやプユマに人気が集中するわけですが、それならば莒光号のスピードアップを図って3時間前後の所要時間として割安感をアピールするか、花蓮始発の自強号(特にプユマやタロコ)を増発して欲しいものです。
タロコ号を予約するには・・・と調べていてたどり着きました。
このアプリとても便利そうですね!とても参考になりました。
台北から台東へ景色を見ながら移動出来たら良いなと思っていますが、どのくらい前から予約入れられるのですか?
こんにちは。
タロコ号を含め、台鉄の予約は始発駅出発日の14日前、午前0時からです。(時差で日本では午前1時から。)
この予約アプリ、パソコン版より使いやすく、券売機を操作するよりもはるかに早いので最近の台鉄利用時はここから予約しています。タロコ号はプユマ号と共に切符が取りづらいので希望の列車が取れると良いですね。
台北から台東へは、山あり海あり渓谷ありと、大変景色の良いルートです。
良い旅行が出来ると良いですね!
どうもありがとうございました。
予約時間は同じなんですね。
このアプリを入れて一度途中まで進めて練習して本番に備えてみます。
はじめまして。
ここのサイトみてアプリで予約したのですが、当日駅に行ったらアプリの画面を、見せればいいのでしょうか??
また誰に見せればいいですか??
はたはたさん初めまして。
受取りの手順も記事にしようとしましたが、これ以来台鉄の利用機会が無く、出来あがっていません。中途半端でご心配をおかけしました。
予約の受取は駅の窓口(售票處)でアプリの予約画面を見せるか、指定席列車用の自動販売機(對號列車自動售票機)で受け取れます。
予約画面で入力した身分証番号が必要になるので必ずパスポートを携帯してください。
券売機で受け取る場合、「訂票取票」を選択し、画面の指示に従って身分証番号(身份證字號)、電腦代號(予約番号)を入力し、確認画面へ進み受け取り可能です。
受取期限は以前と同じならば出発30分前までだったと思うので、早めの受取りをお勧めします。
それではよいご旅行を!
お返事ありがとうございます!!!!
受け取り期限は30分前なのですね。
知らなかったので危なく受け取れないところでした^^;
詳しく教えていただきありがとうございます。
初台湾なのでドキドキしています。
サイト、参考にさせていただきます!!!!
はじめまして。来月台北に行くので詳細な記事で参考になります
ちなみに一点教えていただきたいことがあります
>花蓮から一つ台東寄りの停車駅、寿豊からで予約してみるとあっさりオッケー
とありましたが、手前の駅から予約でも花蓮駅から乗車しても問題ない、という認識でOKでしょうか?
というのも私も台北駅から確実にタロコ(太魯閣)号に乗車したいので予約できる可能性の高い始発駅の樹林駅からオンライン予約を考えています。(実際に乗車するのは台北駅から)
もしよろしければご返信お待ちしています
omuさん初めまして。台湾旅行、楽しみですね!!omuさんの意に沿った回答になるといいのですが。
列車の切符は台湾でも利用区間毎に購入するのが基本のようですが、区間内での乗車下車は今まで断られた事がありません。勿論、乗車していない区間は無効ですが。
ですので、樹林からの切符で台北から乗車しても差し支えないと思いますが、私自身自動改札の設置された駅で乗車した事が無いので機械がどう反応するかは分からないです…弾かれたら素直に駅員さんのいる通路に向かいましょう。
また、補足というか推測となってしまうのですが、樹林-台北-花蓮の区間はタロコ号、自強号などの特急列車が多数走っており、花蓮より南にいく列車であれば台北でも樹林でも同じ予約枠となり、取れない時は取れないのではないかと思われます。逆に花蓮より南の方まで乗車されるのであれば、台北からの予約で問題ないと思います。
先ほど、試しに検索してみたところ、樹林→花蓮で満席だった列車も、台北→寿豊で検索すると空席ありと表示されましたので、私の推測は多分当たりではないかと思われます。
台北側から花蓮方面へ乗車される場合、乗車駅はそのまま、下車駅を花蓮より先の駅に設定する方が確実かと思います。短距離の利用を考えているのでしたら大分割りに合わないかも知れませんが…
とても詳しくわかりやすい解説を本当にありがとうございました!
とりあえずは発売初日の予約に懸けてがんばってみます、おすすめのアプリも早速DLしました★
ほんとに助かりました、ぜひ参考にさせて頂きます
kazuyaさんこんにちは。
小生、7月に訪台を予定していまして、台鉄e訂通アプリで指定席を予約、クレカ決済して、現地券売機で受け取りを予定しておりましたが、先ほど台鉄e訂通から通知が有り、現地時間5/15の朝8時以降はクレカ決済不可能になるらしいとの事…。
同様のアプリ「台鐵訂票即時通 」をダウンロードして、台鉄e訂通と同じ様に検索して、パスポート番号と乗車人数の入力までは試しましたがそのあとはクレカ決済出来るかどうか分かりません。
本当に台鉄e訂通 のクレカ決済が出来なくなるのか、台鐵訂票即時通が変わりに(クレカ決済が)使え、現地で予約番号から発券可能かどうかご存知でしたらご教示頂きたいのですが…。
お忙しい所大変恐縮ですが、宜しくお願い致します。
台鉄e訂通からのお知らせを以下に記載しておきます
本局為了保障旅客權益,提供更安全的服務,App付款元件升級,程式更新,台鐵e訂通App自本(106)年05月15日(星期一)上午8時起,將暫停刷卡功能;其餘功能可繼續使用。如有付款需求者,請至網站付款網頁或車站售票窗口辦理付款,造成不便,敬請見諒。
(2017-05-13 11:19発信)
追記です
もし、両方ともクレカ決済不可能でしたら、台鐵ホームページから予約→決済→予約番号から現地券売機にて発券の手順で対応します。
埼玉人さんこんにちは。
メッセージ拝読いたしました。私もアプリに届いたメッセージを見て、おやおや急に。と思っていたのですが、この時期に台湾に行かれる方は不便になりますね。
おそらくこの様であろう、という前提で話を進めさせていただきます…
台鉄が自前で用意している公式アプリ「台鉄e訂通」はアプリ内で決済を完結させていますが、埼玉人さんの見つけられた「台鉄訂票即時通」などの個人や企業が用意している非公式アプリは、あくまでウェブ予約の入力をアプリ上で代行している状態で、決済ページになると台鉄の決済ページへ飛ぶ形になっています。
台鉄からのお知らせでは「台鉄e訂通」からの決済は出来ないから、ホームページから決済するか、駅窓口で決済するように案内されています。
(日本からの利用の場合、当日、翌日の切符で無い限り台鉄の駅まで行って決済するのは現実的ではないですが(笑))
お知らせにも「アプリアップデートのため」とありますし、おそらくは5月15日以降も、ネット決済機能自体は生きているはずですから、他のアプリで予約、決済する事は可能だと思います。
明後日以降、時間があれば試してみたいです。
ただ一つ心配事を。埼玉人さんが現地IDを持っていれば杞憂ですが、非公式アプリでは台湾人の利用を主に考えられているようで、パスポート番号を入力されるとキャプチャ認証の後に身分証番号が不正だとしてエラーとなってしまいます。となると「台鉄e訂通」もしくはホームページで予約、ホームページから決済、現地で発券、という流れになります。
ホームページであれば日本語で予約が出来ますが列車番号などを予め調べておく必要があり、空席や使用車両を確認しながら選べる公式アプリと併用して利用するのが良いかと思います。
埼玉人さんの納得のいく回答が出来ていればいいのですが、疑問点などありましたら指摘していただければ幸です。
ベストな事は早いうちにアプリのアップデートが完了し、再びアプリ上から決済が可能になることですね。
kazuya様こんばんは。
早速の分かりやすいご回答有り難うございます。
台鉄は先月27日にダイヤ修正を行いましたが、修正後の台鉄時刻表は手元に有りますので、最悪、ホームページから列車名(列車番号)で検索して予約→決済→プリントアウトで現地券売機にて発券の流れで行こうと思います。
台鉄e訂通 がアップデートされ、簡単に決済、予約番号から発券出来るのが、簡単ですので一番良いと思うのですが…。
7月までまだ2ヶ月有りますので様子見でしょうか…?
色々アドレスして頂きまして大変参考になりました。
有り難うございました。