ヤンゴン界隈鉄録集 2016/01/14 2016/09/24 kazuya

2015年5月に訪緬して、はや半年以上。ヤンゴン市内だけながら鉄道やバスを堪能したのですが、既に状況が変化している所もあると伝え聞いており、変化めまぐるしい東南アジア。再訪の機会を伺いつつ記事を書いております…

3日間という日程ではどうにも遠出が出来ずにヤンゴンに滞在していたのですが、趣味的に美味しいものがそこかしこに転がっていたわけで、行きかう日本の中古車両と得体の知れない特徴溢れる生え抜き車両に興奮し通し。ヘロヘロの線路があれば英国臭漂う風景、さらに改良真っ盛りのPC枕木直線ガーン!な線路もあったりと、結果的にはこれでよかったのだと思っています。

今回はスナップした写真から、ヤンゴン駅界隈と環状線関係を。DSC02002
英国統治時代の建造であるヤンゴン中央駅の駅舎は事務所と一部の切符売り場として利用されていますが、列車に乗るためには駅舎からではなくて横を通る陸橋からホームに下りるようになっていますし、環状線の切符はホーム上で発売しているので、一般の利用客には殆ど縁の無い建物と言えるかもしれません。

ホームに下りるとどこかのホームには必ず客車が停まっていますが、いつ発車するのかは不明なものばかり。

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長距離列車ホームでは発着が無い時間帯、
乗客ではないと思われる人々が寛いでいます。
DSC02337 犬もゴロリとしていれば…
DSC02338 人間もゴロンとしています。
DSC02097 停車している客車の中。
Ordinary Classは木造の椅子が
ボックス状に並んでいます。
DSC02098 Upper Classの車内。回転リクライニングシートの
1+2列配置ですが、正直、オーディナリーの方が
居住性は良さそう。
DSC02339 貨車の後ろには一般客車も。うん、乗りたくない。
DSC02101 危険物タンクのとなりが一般客車という列車も。
もっと乗りたくない…


7本の発着線を持つヤンゴン駅で一番賑わいを見せるのは、やはり環状線が発着する4~7番線。
日本の中古冷房車が注目を集める中、気になる存在が非冷房車でおなじみの旧西ドイツ製気動車改造客車、LBTX900型。かつての先頭車もその面影を残しつつ客車として牽かれる日々を送っていますが、意外と処理に違いがあって見比べてみるのも楽しいですね。先頭車両の面影を残す車体も、庇や窓跡が残って通風用のスリットが設けられているものもあれば、完全撤去で鉄板で埋められてしまっているもの、非運転台側を最後尾に向けているものなどさまざま。埋められた貫通路の跡がくっきりと残っているのも趣味的にゾクゾクさせられます。

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そして、当初より客車として作られた車両たちも多数活躍しているのですが、優等列車運用からの型落ち車両を3ドア改造したり、つり革まで備えた新製の最新式通勤型客車まで多種多様。さらに優等に使われしていた車両を2ドアそのままで上級車両として連結していたりと面白い限り。

DSC02424 元急行用客車たちはどてっ腹に3つめのドアを空け、
3ドア通勤客車へと華麗に転身。
どうやら日本製のBDTXZ型らしいです。
DSC02303 一方の新型客車、LBT133300型。
DSC02429 車内はロングシートにつり革、握り棒が設置され、
貫通路もつながっていて、まさに通勤用客車の装い。
DSC02268 天井では見覚えあるロゴの扇風機が。

ヤンゴン環状線は1周45km、所要時間は実に3時間。最終日に1周して見ましたが、キハ181のグリーン車でも正直疲れました。どれだけ乗っても一般100kyat、Ordinary200kyat、冷房車300kyatの均一料金です。

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WP_20150527_08_22_00_Pro きっぷは既成用紙の半券に、日付をスタンプして渡されます。
DSC02425 一部の駅では発券作業がiPadに
サーマルプリンターという近代的な方法になっていました。
DSC02660 やってくる列車の広告車の比率が高いこと。
客車でも1編成丸々同じラッピングだと圧巻ですね。
DSC02315 ヤンゴン駅周辺ではなんとなく英国風情漂うところもそこかしこに。
DSC02079 ヤンゴン市内は意外と起伏があり、掘割状になっている
ところも多く、上から撮影するにはもってこいのところもあります。
DSC02432 Kemmendine駅周辺ではヤンゴン臨港線こと
カンナーラン線の三線軌道も見られます。
やっつけ仕事的に敷いた感じがプンプンする軌道です。
DSC02196 各駅共に乗降する人が多く見られ、
増発やスピードアップすることで更なる利用が期待できそうです。
DSC02649 インセイン駅手前で運用を離脱した見られる
車両たちが見えます。恐らく右側が名鉄キハ20形、
左がのと鉄道NT100形かと。
DSC02264 空いている所為と扇風機のお陰で、停車中でも涼しく過ごせます。
DSC02316 オーディナリー車両は料金が高い分、
一般車が混んでいるときでも閑散としていることも。
ただ、検札はエアコン車に乗車中に1度来ただけでした。
DSC02309 エアコン車を除いて基本的にドアは付いていないか、
付いていとも開けっ放しです。
DSC02440 インセイン駅で途中下車。跨線橋もありますが、
皆さん線路を横断して駅舎へ。
DSC02443 インセイン駅もどことなくイギリス雰囲気が感じられます。
DSC02442 窓枠か、色使いか。なぜでしょう。
DSC02446 駅の周りは何もなく、人気もまばら。
DSC02190 名前も分からない途中駅から再び乗車。
とりあえず100kyat出すと、あと100出せと言われる。
時刻表を見ると運賃がわかるそうだが、
エアコン以外さっぱりわからん…
DSC02191 こんなおっさんでも駅長らしいです。
DSC02476 列車が到着するまでのんびり。
ホームも線路も、駅なのか道路なのか分かりません。
DSC02478 ヤンゴン方面への列車が到着。
6両全て新型客車で構成されています

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環状線も北端から東側に掛けては利用が
少ないようで、車内も閑散としてきます。
何故かロングシートに進行方向を向いて座る人が
多く見られました。
DSC02480 一部では軌道強化が実施されており、
枕木の交換やバラストの投入が行われていました。
DSC02262 ヤンゴンの手前でマンダレー線の列車を追い抜くものの、
ヤンゴン駅の手前で交差するため結局抜かされました。
ミャンマーのオリジナルだと思うのですが、窓が大きいせいか
雰囲気がミャンマーの車両らしくなく、出自が気になります。
DSC02267 ヤンゴン駅が近づくと、マンダレー線を走ってきた列車と
併走することも。環状線とマンダレー線で複々線と
なっていますが、ヤンゴン駅の東側で双方が交差します。
ただいま環状線列車が抑止中。
DSC02491 まもなくヤンゴン駅。
DSC02343 ヤンゴン駅では手受けで集札が行われていますが、
渡している人もいれば素通りする人も居て、
駅員も特に何も言わず。うーん、適当だ。
DSC02024 ヤンゴン駅のホーム。200m以上の長いホームを
持っており、方面によって停車するホームだけでなく
位置も違っていました。

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線路は続くよ何処までも。(だって環状してるもんw)ヤンゴンの街はまた明日も新しい発見を見せてくれるでしょう。

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